冷たいものがしみる!知覚過敏の原因と効果的な予防法

はじめに
冷たい飲み物を口にした瞬間、歯にキーンとしみる痛み。アイスクリームを食べようとしたら、思わず顔をしかめてしまう。このような経験はありませんか?これは「知覚過敏」と呼ばれる症状で、日本人の約3人に1人が経験していると言われています。知覚過敏は虫歯ではないものの、日常生活に支障をきたす不快な症状です。本記事では、知覚過敏がなぜ起こるのか、その原因を詳しく解説し、今日から実践できる予防法をご紹介します。
知覚過敏とは何か
知覚過敏は、正式には「象牙質知覚過敏症」と呼ばれます。歯の表面を覆うエナメル質が何らかの原因で薄くなったり、歯茎が下がって歯の根元が露出したりすることで、内側の象牙質がむき出しになってしまう状態です。象牙質には「象牙細管」という微細な管が無数に通っており、これが歯の神経につながっています。冷たいものや熱いもの、甘いもの、酸っぱいものなどの刺激が象牙細管を通じて神経に伝わることで、あの特有のしみる痛みが発生するのです。
知覚過敏の主な原因
歯磨きの力が強すぎる
知覚過敏の原因として最も多いのが、間違った歯磨き方法です。歯をきれいにしようと力を入れすぎて磨くと、エナメル質が少しずつ削れてしまいます。特に硬い毛の歯ブラシを使用している場合や、研磨剤が多く含まれた歯磨き粉を使っている場合は注意が必要です。毎日の積み重ねによって、気づかないうちにエナメル質が薄くなり、知覚過敏を引き起こすことがあります。
歯周病による歯茎の退縮
歯周病が進行すると、歯を支えている骨が溶け、歯茎が下がってきます。通常、歯茎に覆われているはずの歯の根元部分が露出すると、その部分にはエナメル質がないため、刺激を受けやすくなります。歯周病は成人の約8割が罹患していると言われており、知覚過敏の大きな原因となっています。
歯ぎしりや食いしばり
睡眠中の歯ぎしりや、日中の無意識な食いしばりも、知覚過敏の原因になります。強い力が継続的に歯にかかることで、エナメル質が摩耗したり、歯と歯茎の境目に亀裂が入ったりします。ストレスが多い現代社会では、歯ぎしりや食いしばりに悩む人が増えており、知覚過敏のリスクも高まっています。
酸性食品の過剰摂取
柑橘類、炭酸飲料、スポーツドリンク、ワインなど、酸性度の高い飲食物を頻繁に摂取すると、歯のエナメル質が溶けてしまう「酸蝕歯」になることがあります。健康のためにと毎日レモン水を飲んでいる人や、炭酸飲料をよく飲む習慣がある人は、知らず知らずのうちにエナメル質を傷めている可能性があります。
ホワイトニングの影響
歯を白くするホワイトニング治療は、一時的に知覚過敏を引き起こすことがあります。ホワイトニング剤に含まれる過酸化水素などの成分が、歯の神経を刺激するためです。多くの場合、治療後数日から数週間で症状は治まりますが、もともと知覚過敏の傾向がある人は注意が必要です。
効果的な予防法
正しい歯磨き方法を身につける
知覚過敏予防の基本は、正しい歯磨きです。柔らかめの歯ブラシを選び、ペンを持つように軽く握って、小刻みに動かしながら磨きましょう。力を入れすぎないことが重要で、歯ブラシの毛先が広がらない程度の力加減が理想的です。歯と歯茎の境目は特に優しく、45度の角度で当てて磨きます。1日2〜3回、1回につき3分程度を目安に、丁寧に磨くことを心がけましょう。
知覚過敏用歯磨き粉を使用する
市販されている知覚過敏用の歯磨き粉には、硝酸カリウムや乳酸アルミニウムなどの成分が含まれており、象牙細管をふさいで刺激を伝わりにくくする効果があります。継続して使用することで、2週間程度で症状の改善が期待できます。ただし、研磨剤の少ないものを選ぶことが大切です。
酸性食品の摂り方を工夫する
酸性の飲食物を完全に避ける必要はありませんが、摂り方に工夫が必要です。柑橘類や炭酸飲料を摂取した後は、すぐに歯を磨かず、30分程度待ってから磨くようにしましょう。酸で柔らかくなったエナメル質を、すぐに磨くことで傷つけてしまうためです。また、ストローを使って飲むことで、歯への直接的な接触を減らすことができます。
マウスピースで歯を守る
歯ぎしりや食いしばりがある場合は、歯科医院で自分に合ったマウスピースを作製してもらいましょう。就寝時に装着することで、歯への負担を軽減し、エナメル質の摩耗を防ぐことができます。保険適用で作製できる場合もあるので、歯科医師に相談してみてください。
定期的な歯科検診を受ける
知覚過敏の予防には、定期的な歯科検診が欠かせません。3〜6ヶ月に一度、歯科医院でチェックを受けることで、知覚過敏の初期症状や歯周病の兆候を早期に発見できます。また、専門的なクリーニングを受けることで、歯石を除去し、歯茎の健康を保つことができます。
フッ素塗布で歯を強化する
フッ素には、エナメル質を強化する効果があります。歯科医院で高濃度のフッ素を塗布してもらうことで、歯質を強くし、知覚過敏の予防につながります。自宅でも、フッ素配合の歯磨き粉やマウスウォッシュを使用することで、日常的なケアができます。
まとめ
知覚過敏は、日常生活の質を低下させる不快な症状ですが、原因を理解し、適切な予防法を実践することで改善が可能です。強すぎる歯磨き、歯周病、歯ぎしり、酸性食品の過剰摂取など、様々な原因が考えられますが、それぞれに対応した予防策があります。
正しい歯磨き方法を身につけ、知覚過敏用の歯磨き粉を使用し、食生活に気を配ることで、多くの場合は症状を改善できます。また、定期的な歯科検診を受けることで、早期発見・早期対応が可能になります。
ただし、知覚過敏の症状が続く場合や悪化する場合は、虫歯や歯の亀裂など、他の原因が隠れている可能性もあります。自己判断せず、必ず歯科医師に相談しましょう。健康な歯を保ち、美味しい食事を心から楽しめる生活を送るために、今日から知覚過敏予防を始めてみませんか。
親切丁寧な対応で、安心して通って頂ける怖くない、痛くない歯科医院を目指します!
名古屋市おすすめ、ほほえみ歯科名古屋院、是非、ご来院ください。

















