子どもの歯並びチェックポイント:早期発見で守る健やかな成長

はじめに
子どもの歯並びは、見た目の美しさだけでなく、咀嚼機能や発音、顎の成長など、お子さまの健やかな発育に深く関わっています。歯並びの問題は早期に発見し適切な対処をすることで、将来的な負担を軽減できることが多くあります。しかし、どのような点に注目すれば良いのか、いつ専門家に相談すべきなのか、悩まれる保護者の方も多いのではないでしょうか。この記事では、家庭でできる子どもの歯並びチェックポイントと、気をつけるべきサインについて詳しくご紹介します。
年齢別の歯並びチェックポイント
乳歯期(0歳~6歳頃)
乳歯が生え揃う時期は、将来の歯並びの基礎となる重要な時期です。乳歯は生後6ヶ月頃から生え始め、2歳半から3歳頃までに20本が生え揃います。この時期にチェックすべきポイントは、乳歯と乳歯の間に適度な隙間があるかどうかです。乳歯の間に隙間がない場合、永久歯が生えるスペースが不足し、将来的に歯並びが悪くなる可能性があります。また、上下の前歯が正しく噛み合っているか、極端な出っ歯や受け口になっていないかも確認しましょう。
混合歯列期(6歳~12歳頃)
乳歯と永久歯が混在するこの時期は、歯並びの変化が最も大きく、チェックが特に重要です。6歳頃には第一大臼歯が生え、前歯も永久歯に生え変わり始めます。永久歯が斜めに生えてきたり、重なって生えてきたりしていないか注意深く観察しましょう。また、永久歯がなかなか生えてこない、または予定より早く生えてくる場合も、歯科医師に相談することをおすすめします。この時期の適切な管理が、将来の美しい歯並びにつながります。
永久歯列期(12歳以降)
永久歯が生え揃った後も、引き続き観察が必要です。親知らずが生えてくることで歯並びが悪化することもあります。定期的な歯科検診を継続し、必要に応じて矯正治療を検討することが大切です。
家庭でできる具体的なチェック方法
正面からのチェック
お子さまの正面から口元を観察します。上下の前歯の中心線が揃っているか確認しましょう。中心線がずれている場合、顎のバランスに問題がある可能性があります。また、歯が極端に出ている、または引っ込んでいる様子がないかもチェックします。笑った時に歯茎が大きく見える場合も、骨格的な問題が隠れていることがあります。
横からのチェック
横顔を見た時、上下の唇のバランスはどうでしょうか。理想的な横顔は、鼻先と顎先を結んだ線上、またはその少し内側に唇があるとされています。上の前歯が極端に前に出ている出っ歯や、下顎が前に出ている受け口は、横から見ると分かりやすい特徴です。これらは早期に治療を開始することで、効果的に改善できることが多くあります。
噛み合わせのチェック
お子さまに軽く歯を噛み合わせてもらい、上下の歯の関係を確認します。正常な噛み合わせでは、上の前歯が下の前歯に2~3ミリ程度かぶさり、奥歯はしっかりと噛み合っています。開咬といって、奥歯を噛み合わせても前歯が閉じない状態や、過蓋咬合といって上の前歯が下の前歯を深く覆いすぎている状態は、治療が必要な場合があります。
歯の生え方のチェック
永久歯が生えてくる位置や角度も重要なチェックポイントです。歯が重なって生えている叢生や、歯と歯の間に大きな隙間がある空隙歯列は、見た目だけでなく機能的にも問題を引き起こす可能性があります。八重歯も可愛らしいと感じる方もいますが、実際には歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高まるため、治療を検討する価値があります。
注意すべき歯並びの問題
上顎前突(出っ歯)
上の前歯や上顎全体が前に出ている状態です。見た目の問題だけでなく、口が閉じにくく口呼吸になりやすい、前歯をぶつけて怪我をしやすいなどの問題があります。指しゃぶりや下唇を噛む癖が原因となることもあります。
下顎前突(受け口)
下の前歯や下顎が上顎より前に出ている状態です。遺伝的要因が強いとされていますが、早期に治療を開始することで骨格的な成長をコントロールできる可能性があります。発音や咀嚼にも影響を与えるため、早めの相談が推奨されます。
叢生(歯の重なり)
顎のスペースが足りず、歯が重なって生えている状態です。歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高まります。乳歯の間に隙間がない場合、永久歯が生えてくる際に叢生になる可能性が高くなります。
開咬
奥歯を噛み合わせても前歯が閉じない状態です。指しゃぶりや舌を前に出す癖、長期間の哺乳瓶使用などが原因となることがあります。前歯で食べ物を噛み切れない、発音に影響が出るなどの問題があります。
歯並びに影響を与える生活習慣
口呼吸
鼻づまりやアレルギーなどで口呼吸が習慣になると、舌の位置が下がり、顎の成長に悪影響を及ぼします。口呼吸は歯並びだけでなく、虫歯や歯肉炎のリスクも高めます。鼻呼吸を促すよう意識することが大切です。
指しゃぶりや爪噛み
3歳を過ぎても指しゃぶりが続く場合、歯並びに影響を与える可能性が高まります。優しく声をかけながら、少しずつやめられるようサポートしましょう。無理にやめさせるとストレスになることもあるため、焦らず対応することが重要です。
舌の癖
舌で前歯を押す癖や、飲み込む時に舌を前に出す癖は、開咬の原因となります。また、舌の位置が正しくないと顎の成長にも影響します。気になる場合は、歯科医師や言語聴覚士に相談しましょう。
頬杖や姿勢
頬杖をつく習慣や、いつも同じ方向を向いて寝る習慣は、顎の成長を歪める原因となります。正しい姿勢を心がけることも、歯並びを守るために大切です。
専門家に相談すべきタイミング
歯並びに不安を感じたら、早めに歯科医師に相談することをおすすめします。特に3歳頃の歯科検診では、将来の歯並びについてもアドバイスをもらえます。受け口などの骨格的な問題は、3歳から5歳頃に治療を始めると効果的な場合があります。また、6歳頃の永久歯が生え始める時期も、矯正治療を検討する重要なタイミングです。定期的な歯科検診を受けることで、適切な時期に適切な治療を受けることができます。
まとめ
子どもの歯並びは、日々の観察と早期の対応が重要です。年齢に応じたチェックポイントを押さえ、家庭でできる観察を続けましょう。歯並びの問題は見た目だけでなく、咀嚼機能や発音、全身の健康にも影響を与えます。気になる点があれば、迷わず歯科医師に相談してください。適切な時期に適切な治療を受けることで、お子さまの健やかな成長をサポートできます。また、指しゃぶりや口呼吸などの生活習慣にも注意を払い、良好な口腔環境を整えることが、美しい歯並びへの第一歩となります。定期的な歯科検診を継続し、お子さまの笑顔を守っていきましょう。
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