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虫歯と歯ぎしりの関係|歯ぎしりが口腔に与えるダメージと虫歯リスクを解説


「歯ぎしりをしていると言われたけど、虫歯とは関係ないだろう」と思っている方は多いかもしれません。しかし実際には、歯ぎしり(ブラキシズム)は虫歯の進行を大きく加速させる要因のひとつです。歯ぎしりは歯そのものを傷つけるだけでなく、詰め物や被せ物を破損させて虫歯菌の侵入口を作ったり、エナメル質を薄くして虫歯への抵抗力を低下させたりします。この記事では、虫歯と歯ぎしりの深い関係と、歯ぎしりがある方が取るべき対策について解説します。

歯ぎしり(ブラキシズム)とは

歯ぎしりとは、上下の歯を無意識にこすり合わせたり(グラインディング)、強くかみしめたり(クレンチング)、前後左右にリズミカルに動かしたり(タッピング)する習癖の総称を「ブラキシズム」と呼びます。

多くは睡眠中に起こるため、本人が気づかないケースが多く、同居する家族や歯科医師の指摘によって初めて発覚するパターンが少なくありません。日中の緊張した場面でもクレンチング(食いしばり)が無意識に起こることがあります。

ブラキシズムの原因は完全には解明されていませんが、ストレス・不安・噛み合わせのズレ・特定の薬の副作用・睡眠障害などが関与しているとされています。成人の推定有病率は数十%にのぼるともいわれており、非常に一般的な問題です。

歯ぎしりが虫歯リスクを高める理由

理由①:エナメル質の摩耗と薄層化

歯ぎしりによって最も直接的に起こるのが、エナメル質(歯の最外層)の摩耗です。歯同士が強い力でこすり合わされると、エナメル質が少しずつ削れていきます。

エナメル質は非常に硬い組織ですが、摩耗によって薄くなると、内側の象牙質が近くなり、虫歯菌の侵食に対する防御力が落ちます。また薄くなったエナメル質は冷たいもの・熱いものへの知覚過敏を引き起こしやすく、歯の寿命そのものを縮める要因になります。

エナメル質は一度削れると自然には再生しません。再石灰化でわずかな補修は期待できますが、摩耗による減少は回復不可能であるため、歯ぎしりによるエナメル質への損傷は取り返しのつかないダメージです。

理由②:歯頸部の楔状欠損(くさびじょうけっそん)

歯ぎしりや強い食いしばりによって歯に過大な力がかかると、歯と歯肉の境目(歯頸部)にある歯質が欠けていく「楔状欠損(くさびじょうけっそん)」が起こります。

楔状欠損はエナメル質が終わり、より柔らかいセメント質・象牙質が露出している部分に生じやすく、その部分は虫歯菌が定着しやすく、また知覚過敏を引き起こしやすい場所です。欠損部分に汚れが溜まることで、歯頸部からの虫歯(根面カリエス)が発生しやすくなります。

歯ブラシで強くこすることでも楔状欠損は起こりますが、歯ぎしりによる過大な咬合力が大きな要因となることが多いです。

理由③:詰め物・被せ物の破損と二次カリエスのリスク

歯ぎしりは虫歯の治療後の詰め物や被せ物にも大きな悪影響を与えます。

コンポジットレジン(白い詰め物)は歯ぎしりの力によって摩耗・欠け・脱落が起こりやすくなります。また銀歯(金属製の詰め物)は繰り返しの過大な力で変形し、歯との境界部分に隙間が生じやすくなります。この隙間は虫歯菌の侵入口となり、「二次カリエス(続発性虫歯)」が発生するリスクを高めます。

セラミックやジルコニアなどの硬い素材は、歯ぎしりの力によって欠けたり割れたりすることもあり、修復物の寿命全体を縮める原因となります。歯ぎしりがある場合、どんな素材の詰め物・被せ物も通常より早く劣化するリスクがあります。

理由④:口腔内の乾燥と唾液機能の低下

食いしばりや歯ぎしりと関連して、口呼吸や睡眠中の口腔乾燥が起こりやすくなることがあります。唾液は虫歯を防ぐための重要な保護因子(緩衝作用・再石灰化・抗菌作用)を持っていますが、口腔乾燥によって唾液分泌が減少すると、これらの保護機能が低下します。

特に夜間の歯ぎしりは睡眠中に起こるため、唾液分泌がもともと少ない就寝中に口腔が乾燥した状態で強い力が加わり続けることになります。就寝中は虫歯菌の活動が活発になりやすい時間帯でもあり、歯ぎしり・乾燥・虫歯菌の三重苦が重なることで虫歯リスクが高まります。

理由⑤:歯周組織へのダメージと歯周病・虫歯の連鎖

歯ぎしりによる過大な咬合力は、歯を支える歯周組織(歯槽骨・歯根膜・歯肉)にも大きな負担をかけます。歯周組織が弱ると歯が揺れやすくなり、歯と歯肉の境目(歯周ポケット)が深くなって歯周病が悪化しやすくなります。

歯周病が進行すると歯肉が退縮して歯根面が露出し、根面カリエス(歯の根元の虫歯)が起こりやすくなります。歯ぎしりは虫歯と歯周病の両方を悪化させる連鎖反応の引き金になりえます。

歯ぎしりに気づくサイン

自分では気づきにくい歯ぎしりですが、以下のようなサインがある場合は疑ってみましょう。

朝起きたときに顎や歯が痛む・こわばる 睡眠中に筋肉が酷使されているため、起床時に顎関節周囲の筋肉痛や疲労感が残ることがあります。

歯の表面が平坦になっている・歯が短くなってきた 咬合面(噛み合わせ面)の摩耗が進むと、歯の先端が平らになります。

歯頸部(歯と歯肉の境目)がえぐれている 楔状欠損が生じると、歯の根元部分がえぐれたように削れています。

詰め物が繰り返し外れる・割れる 歯ぎしりによる過大な力が詰め物に加わり続けると、通常より早く修復物が破損・脱落します。

歯科医師にエナメル質の摩耗を指摘された 定期検診で歯の摩耗を指摘された場合は、歯ぎしりの可能性が高いです。

歯ぎしりへの対処法

ナイトガード(マウスピース)の装着

歯ぎしりへの最も一般的な対処法は、就寝時にナイトガード(マウスピース)を装着することです。ナイトガードは上下の歯の間にクッションを入れることで、歯・詰め物・歯周組織への過大な力を分散・軽減します。

歯科医院で歯型を取って個人に合わせた精度の高いものを作製することが推奨されます。市販品もありますが、フィット感が低く、かえって噛み合わせに悪影響を与える場合もあるため、歯科医院での作製が安心です。ナイトガードは歯ぎしりそのものを止める効果はありませんが、歯や詰め物への物理的ダメージを大幅に軽減します。

ストレス管理とリラクゼーション

歯ぎしりの原因のひとつであるストレスや緊張を管理することも重要です。就寝前のリラクゼーション・適度な運動・呼吸法・入浴などで副交感神経を優位にする習慣を取り入れることが、歯ぎしりの軽減につながることがあります。

噛み合わせの調整

噛み合わせのズレが歯ぎしりを誘発している場合は、噛み合わせの調整や矯正治療が有効なケースがあります。歯科医師に噛み合わせの状態を確認してもらうことで、歯ぎしりの根本的な原因にアプローチできる場合があります。

まとめ

歯ぎしり(ブラキシズム)は、エナメル質の摩耗・楔状欠損・詰め物の破損・口腔乾燥・歯周組織へのダメージを通じて、虫歯リスクを多方面から高める習癖です。自覚のない方でも、定期検診での歯の摩耗チェックや歯科医師の診察によって気づくことができます。

歯ぎしりの疑いがある方は、ナイトガードの作製・ストレス管理・定期検診での継続的なモニタリングを組み合わせることで、歯ぎしりによるダメージを最小限に抑え、歯を長く守ることができます。

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